運指研究|6音の型で弾くスケールの運指

6音の型で弾くスケールの運指

スケールの各音から6音をひとかたまりとして捉える方法です。この方法を使うことでギターの特性を活かしたスケールの運指ができます。Cメジャースケールを例に解説していこうと思います。

 

※6音でひとまとまりの集まりを、6音の中で一番低い音を基点として<(基点となる音)型>と呼ぶことにします。


Cメジャースケールの6音の型

Cメジャースケール 6音の型

 Cメジャースケールを分類してダイアグラムを作成しました。C型とG型は同じ運指になりますが、音の並びが違うため別のものとして扱います。


2弦と3弦の組み合わせでの変化した運指が、基本形の6音が変化したものであることを理解すると、指板の理解・スケールの理解が深まります。


異弦同音を使った2弦&3弦の6音は、ボックス・ポジションでスケールを弾く場合に生じるイレギュラーな運指です。この不規則ともいえる運指を理解することにも挑戦してみてください。


これらの6音の型を使ったスケールの捉え方について解説していきます。



3ノート・パー・ストリングと6音の型

1弦に3音ずつ引いていく運指を3ノート・パー・ストリングと呼びます。速く弾くのに都合の良い運指になっているので、速弾きによく使われます。この運指は6音の型を利用するのに都合が良い運指になっています。

6弦8フレットから弾き始める3ノート・パー・ストリングのCメジャースケールのダイアグラムです。この運指を6音の型で捉えると、C型・B型・A型の組み合わせになっていることがわかります。上昇して弾く場合、基点となる音はスケールの2度下(7度上)へと移っていくことになります。


3ノート・パー・ストリングの運指は6音の型を3つ並べたもの

6音の型の基点となる音はスケールの2度で変化していく


以上の2つのことがわかります。これらの考え方は7つのポジション全てに適応できます。また、メジャースケールに限らず、3種のマイナースケール(ナチュラルマイナー、ハーモニックマイナー、メロディックマイナー)にも適応することができます。


問題点

<スケールを下行する場合の問題>

スケールを加工して弾いていく場合、弾き始める音と基点となる音が異なるために6音の型の判断に迷うことがあるかと思います。


基点の音が分からないと6音の型を想定することができないので、基点となる音を把握するために練習が必要になります。


6音の型で一番高い音から見ると基点の音(一番低い音)は6度下=3度上の音になります。スケールを覚える際にも必要になることですが、2つの音のインターバル(音程の距離)がすぐにわかるようにすることが重要になります。


<6音の型を形で覚えてしまうと生じる問題>

6音の型を覚えて利用すれば、スケールを簡単に導き出せるようになります。しかし、6音の型を運指の形で覚えてしまうと、弾いている音への意識が薄れてしまうことになりかねません。


スケールを弾くときには、ルートやコード・トーンの把握など弾いている音の把握も重要になることを忘れないようにしてください。



ボックスポジションと6音の型

垂直に弾いていくボックス・ポジションでのスケールでの6音の型で捉えてみます。


上行していく場合、C型・B型・G型の順番に並んでいます。C型からB型では3ノート・パー・ストリングと同じようにスケールの2度下の6音の型へと移動しています。B型からG型へ移動する場合は以下のような変化が起こります。


・6音の型の基点が、スケールの3度下(6度上)へ移動

・異弦同音を含んでいるため、どちらかを選択する(もしくは、両方弾いてしまう)


6音の型を利用すると3ノート・パー・ストリングの運指のメリットである弾きやすさが得られますが、スケール音の把握などには向かない考え方であるとも言えます。あくまでも、スケールの捉え方のひとつであることを忘れないでください。


異弦同音の問題

3弦と2弦の運指に異弦同音が含まれるため、ストレートにスケールを弾く場合はどちらかの音を省略して弾くことになります。この異弦同音のどちらを弾くかによって運指も変わるので、自分にとって弾きやすい方を選べるようにすると良い演奏につながると思います。



6音の型+1音=7音スケール

6音の型に1音と足して弾くことで、7音のスケールを弾くことができます。スケールのインターバルを理解していて、6音の型が分かればスケールが弾けてしまうので大変便利な考え方だと思います。


ルート+2度からの6音の型

ルートとスケールの2度からの6音の型でスケールを弾くことができます。必要なのは、ルートのオクターブの場所とスケールの2度からの6音の型になります。


<運指の変化>

各弦の組み合わせで変化する運指をダイアグラムにしました。2弦と1弦で半音高く弾くことが理解できていれば、元の形・変化した形が分かるようになります。


ルートからの6音の型+7度

ルートからの6音とスケールの7度を組み合わせた運指です。これらの運指は拡張して2オクターブ(もしくは3オクターブ)にわたるスケールを弾くことが可能です。


<ポジションの拡張>

ルートからの6音の型とスケールの7度をオクターブで展開したダイアグラムです。3オクターブにわたるスケールを弾くことになりますが、同じ運指で弾くことができます。


ルート+2度からの6音の型でも同じようにポジションを拡張して弾くことができます。

 

参考になる教則本に『ハイブリッド・ジャズ・ギター完全マニュアル』をご紹介します。この本ではABCスケールという体系化されたスケールの使い方が紹介されています。これらは6音の型で使用するスケールの運指と通じる考え方になっています。指板の理解に役立ててみてください。