メジャー・スケール(長音階)が明るい響きだったのに対して、マイナー・スケール(短音階)は暗い響きを持っています。ここでは代表的な3つのマイナースケールを紹介します。
Aナチュラル・マイナー・スケールはCメジャー・スケールと同じ構成音でできています。また、平行長の関係であるともいえます。
ハーモニック・マイナー・スケールは、ナチュラル・マイナー・スケールになかった導音をつくり出しドミナント・コード(Ⅴ7)を形成するためにできたスケールであるといえます。
つまり、和声の進行を強めるために作り出された短音階ということになります。
メロディック・マイナー・スケールは、ハーモニック・マイナー・スケールにできた増2度音程(短6度と長7度)をなくし、旋律を滑らかにするために形成されたスケールです。
※クラシックでは、メロディック・マイナー・スケールの下行形にはナチュラル・マイナー・スケールを使わなければならないという決まりがあります。しかし、ジャズやポップスなどのジャンルではその限りではありません。
3つのマイナー・スケールを比較してみましょう。矢印で示した所が変化している音です。
ナチュラル・マイナー・スケールの短7度を長7度へ変化させるとハーモニック・マイナースケールになります。
ハーモニック・マイナー・スケールの短6度を長6度へ変化させたものがメロディック・マイナー・スケールになります。
※メロディック・マイナー・スケールはメジャー・スケールの長3度を短3度にしたスケールであるともいえます。
3種のマイナースケールの運指をギターで確認できるようにダイアグラムを作成しました。